タイ移住の人気都市 古都チェンマイの魅力に迫る
バンコク以外の移住先として人気の都市であるチェンマイ。バンコクに次いで規模の大きな街ですが、南国らしいビーチも無く山に囲まれた立地は、なぜそこまで人気があるのでしょうか。
今回は移住先としてのチェンマイの魅力を存分にご紹介していきます。
バンコクに次ぐ移住に人気があるチェンマイの魅力
チェンマイは移住先としてだけでなく観光地としても人気の都市で、バンコクよりもチェンマイが好きで、何度も訪れるという人もいる程。
おいしい北タイ料理やランナー文化を感じさせる建築物、お寺、そして趣深い街並み、色鮮やかな北部の手工芸品と、旅行者の感じる魅力は様々ですが、移住者にとっての魅力は以下の3つが挙げられます。
- バンコクのような大都会ではないが、それなりに便利
- お寺など古都を感じることができる街
- 乾季には過ごしやすい気候になる
- 郊外へ行けば緑豊かな環境が広がっている
では、それぞれの魅力について解説していきましょう。
バンコクのような大都会ではないが、生活に不便はない
高層ビルが立ち並び、高級デパートやショッピングモールがそこかしこにあるバンコクは、日本人居住者も多く住み心地は抜群です。しかし大都会が故に人口が多く、忙しなさがあるのも事実。
チェンマイは背の高いビルが立ち並ぶような大都会ではなく、ゆったりとしたタイの地方都市らしい空気が流れていて、尚且つ便利なショッピングモールやデパートも市内に数か所あります。
観光客や留学生も多いという背景から外国人向けのサービスを取り入れている病院やサービスアパートメントなどもあり、外国人が生活しやすい環境が整っています。
これが一つ目の魅力と言えるでしょう。
お寺などタイの古都を感じることができる街
チェンマイはタイの京都と呼ばれることもあるぐらい、お寺が多く、街もお寺を中心に円上に広がる形で形成されています。近代的な大型ショッピングモールやデパートは、中心部から少し外れた環状線沿いに建設されており、チェンマイの中心部は、現在でも古都を感じることができる街並みとなっています。
Webデザイナーの方など、チェンマイをベースに活躍されている方もいらっしゃり、お寺や古都の雰囲気から得られるインスピレーションと、仕事をするために必要になる、安定したインターネット環境を兼ね備えており、チェンマイは最高のリモートワーク環境という方もいらっしゃいます。
乾季には過ごしやすい気候になる
二つ目の魅力は気候の面です。
タイの北部にあるチェンマイは、年間の平均気温が26℃とバンコクと比べて3~4℃低く、特に11月~2月の乾季の朝晩は気温が15℃前後となり、長袖シャツでも少し肌寒さを感じる日がある程です。
年中暑いバンコクに比べると過ごしやすい気候で、季節の移り変わりも感じる事が出来る点は、四季を愛する日本人にとって魅力的な一面と言えるでしょう。
郊外へ行けば緑豊かな環境が広がっている
チェンマイは山々に囲まれている為、車で30分ほど郊外へ行けば、大自然と触れ合うことが可能です。
山の上に建つ寺院までトレッキングをしたり、野鳥観察や動物と触れ合える施設に行ってみたりと、休日の様々な楽しみがあります。
ゴルフ場も複数あり、山間の地形を活かしたコースは平坦な所が多いバンコクのコースと比べると面白みがある設計になっています。
他にも郊外で作られるタイ産のコーヒー豆や茶葉、ハーブなど、山岳部ならではの特産品も豊富なのも魅力的ですよね。
バンコクとチェンマイでの生活の違いを4つの項目で比較
チェンマイの魅力がわかったところで、バンコクとの違いを少し詳しくご紹介していきましょう。
まずは生活面での違いを4つの項目で比較してみます。
移動手段
バンコク市内中心部にはBTSとMRTという2種類の電車が走っていて、その他にも路線バスやタクシー、モーターサイ(バイクタクシー)など様々な移動手段があります。
車での移動はピーク時だけでなく1日中渋滞している道があったりするため、中心地の移動は圧倒的に電車の方が便利です。
一方チェンマイには市内を周遊する電車は走っておらず、移動の際は路線バスやソンテウという乗り合いのタクシーのようなものを利用するのが一般的です。
チェンマイで路線バスが走り出した歴史は浅い為、バンコクの路線バスよりも綺麗で整備されているのがポイント。
流しのタクシーは基本的には走っていないので、タクシー代わりに使うのはトゥクトゥクかGrabとなります。
朝晩の通勤ラッシュの時間を除けば渋滞もそこまで無いので、郊外や他県へもアクティブに動き回りたい方は移住後にバイクや車を購入するとより利便性の高い生活を送る事が出来るでしょう。
食事
バンコクは日本でいう東京のようなものですので、世界各国の料理を手軽に楽しむ事が可能。人気のスクンビットエリアへ行けば、石を投げれば日本食のお店にぶつかると言っても過言ではない程、多くの日本食店がありますので、食事において困る事はほぼ無いでしょう。
一方チェンマイはバンコク程、気軽に日本食を楽しめる環境ではありません。
しかしデパートやショッピングモールへ行けば、大戸屋や吉野家などチェーン系の飲食店を利用する事ができ、日本人経営の居酒屋や焼肉屋なども他の地方都市に比べると多いです。街中にもチラホラ、タイ人の方が経営される日本食屋さんなども見かけることができます。
住むところ
バンコクには多くの日本人が居住する「スクンビット」というエリアがあり、エリア内には日本人入居率が90%以上というような、まるで日本に住んでいるかのような錯覚に陥る物件もあります。
そのような人気エリアは家賃が高く、それなりの部屋に住もうと思うと東京とあまり変わらない位の家賃がかかります。
一方チェンマイにはスクンビットのようなエリアはありませんが、外国人向けの物件というものは多く存在します。
広さや間取りなどが同等レベルの部屋でも家賃がスクンビットの半分程度と格安ですが、外国人が住みやすいファシリティやセキュリティが整っているお部屋を見つける事が出来るでしょう。
バンコクと同じように日本語対応可能な不動産屋さんもあるので、言葉に自信が無くても安心です。
買い物
何でも揃うバンコクでは、生活用品や食料品、衣類など何を買うにしても相当強いこだわりがある人以外で不便さを感じる人はいなのではないかと思います。
日本の食料品に関しても、フジスーパー(日本食品中心のスーパー)やドンキモール(ドン・キホーテのタイ法人)があるおかげで、気軽に手に入れる事が出来ます。
一方チェンマイにはこれらのスーパーマーケットはありませんので、日本の食品を手に入れるという点では少し選択肢が狭まるかもしれません。
しかし、大型ショッピングモールやデパートには必ずと言って良い程大型スーパーが入っていて、輸入食品も扱っているので、バンコク程の選択肢はないにしても全く手に入らない環境という訳ではありません。
その他の衣類や生活用品については特に困る事は無いでしょう。
バンコクとチェンマイでのかかる生活費の違いは?
最後にバンコクとチェンマイでかかる生活費の違いについて簡単にご説明します。
結論からお話ししてしまうと、バンコクより物価は安く、生活費は安く抑えることができます。
大都会バンコクにこだわりがなく、京都のような雰囲気、自然が好きな方には、チェンマイは移住先としておすすめできる場所です。
食事
まずは食事についてです。スーパーに流通している食材やチェーン系の飲食店でかかる食費についてはバンコクと大して変わらないと思って頂いて良いでしょう。
屋台での食事については10~20バーツ程チェンマイの方が安い印象。
一般的なレストランもお店によりますがバンコクよりも安い傾向にありますので、外食派で屋台での食事でも抵抗がない人の場合は、1食当たり50~100バーツくらいで、たまに食べる日本食で300バーツ前後といったイメージです。
自炊派の人はバンコクとあまり変わらない可能性あり。
家賃
生活費の違いは家賃が最も顕著ではないかと思います。
前の項目でもお伝えしましたが、同じ条件のお部屋の場合、チェンマイだとおよそ半分の金額になるイメージです。
例えば2ベッドルームのお部屋を借りる場合、金額のイメージは以下の通り。
スクンビット(バンコク)中心部:50,000~80,000バーツ
チェンマイ人気エリア(ニマンヘミン)中心部:30,000バーツ前後
その他
その他の生活費について、日用品の価格に関してはそこまで大差は無く、携帯代やインターネット代なども同じタイ国内ですので、同じ価格帯です。
あと差が出るところとしては交通費かなとは思いますが、こちらについてはトゥクトゥクやGrab中心の生活にした場合はバンコクよりも高くなる可能性があります。バスやソンテウを上手く使って生活をすれば、BTSやMRTを使うバンコクよりも安い金額で遠くまで行くことが出来るでしょう。
まとめ
今回はチェンマイの魅力についてご紹介すると共に、物価や生活の違いなどを掘り下げてみました。
たとえ地方都市へ行ったとしても、おなじタイ国内ですのでそこまで顕著に物価の違いは現れないというのが事実ですが、家賃の面は魅力に感じる人も多いのではないでしょうか。
チェンマイはバンコクのような大都会ではありませんが、そこそこ便利でのんびりとしているので、東京でバリバリ働いていた方のセカンドライフの移住先としてもおすすめですし、もともと日本でも田舎暮らしの方が性に合っているという方にとってはバンコクよりも住み心地が良いという可能性もあります。
チェンマイは1年未満のロングステイの方や留学生向けの短期契約可能な物件も豊富ですので、気になる方は一度数か月単位でアパートを借りて生活してみる事をおすすめします。
一度ハマると虜になってしまうチェンマイの魅力をぜひ実際に体感してみてください。
チェンマイの観光ガイドはこちらをご覧ください。